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キリシタンのあしあとを求めて各地を旅してめぐります♪

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 私のとち旅 その一



この秋は栃木へ。宇都宮で用事があるので、そのついでに宇都宮市内の史跡と日光東照宮へ行ってみようと思いまして☆ 今年になってから本格デビューした一人旅もこれで何回目かな?毎回ちょっぴり心配ですが、行ってきます♪



日本基督教団 四条町教会


JR宇都宮駅で下車して、2泊するホテルに荷物を置いて、身軽になって駅からバスに乗車。

東武宇都宮駅で降りて、とことこ歩くこと15分、日本基督教団の四条町(よじょうまち)教会に着きました。

まずは教会へと思いやって来ましたが、駅から結構離れてて迷いました。でも100年以上の歴史がある教会で、こちらの礼拝堂は1912年に竣工したもの。

アメリカから来日したフライ宣教師夫妻によって設立された宇都宮クリスチャン教会が母体の一つとなったので、フライ記念館が隣に建てられているようです。開いていたら見てみたかったな (*'ω'*)



四条町教会

フライ記念館

日光街道


それでは日光街道をたどりつつ、お城の方面へ向かいます。日光街道は江戸時代に設けられていた五街道の一つで、日本橋から日光東照宮まで続いています。

将軍が東照宮に参詣する際に通った道で、その途中宇都宮城に泊まったのだとか。日光には明後日行こうと思っていますが、今日がその予習になりそうです☆


カトリック松が峰教会


東武宇都宮駅から5分もかからない所に国の登録有形文化財に指定された教会が。

中世ヨーロッパを思わせる双塔を持つカトリック松が峰教会です。

スイス人の建築家マックス・ヒンデルが設計したもので、外壁も内側も地元の大谷石で造られています。

喜び勇んで中に入ろうとしたら、何かのイベントをやっているらしく、スタッフジャンパーを着た人に止められました。すごい残念。明日だったら入れるのかなぁ。。



解説板

松が峰教会

松が峰教会

庭の聖像

宇都宮城跡


中でお祈りしたかったけれど、しょうがないので宇都宮城跡へ。しょうがないと言うのもなんだけど (;^_^

あまり期待せずに来てみましたが、宇都宮城跡土塁と櫓が復元されていて、なかなかの眺め。

本丸に天守があったかどうか知らないけれど、江戸期の庶民がお城を見たら、こんな感じだったのかもしれません。

これほど立派な土塁もそうそう見られませんから、来てみて良かったのかも。日曜だからか多くの家族連れがお城に入って行きます。ウォークラリーもやっているみたいで、小中学生のグループも。結構人気があるんですね☆


土塁と櫓

城内案内図

宇都宮城解説板

土塁と堀

土塁の中に資料館


土塁の一部が切り取られて入口になっているのですが、その両端に資料室が設けられていました。

一つが神輿や大谷石を展示した観光用の部屋で、もう一つが宇都宮の歴史を紹介する部屋。とりあえず両方見ますかね。

宇都宮城にはキリシタン大名蒲生氏郷の子、蒲生秀行と、キリシタン迫害のきっかけとなる事件に関係した本多正純が居城していました。

この辺の歴史は押さえておきたいし、できればその関係地などを知ることができたら訪れたいなと。うむ、そう考えてみるとあまり意識してこなかったけれど、宇都宮もいつか訪れるべき所だったのかも。



土塁と入口

神輿

神輿

宇都宮城


歴史を紹介する「宇都宮城ものしり館」に入って行くと、ボランティアガイドの人がいて説明してくれました。

予め「蒲生秀行と本多正純に興味がある」と伝えたので、その辺りを中心に話してくれたので助かりました。

2人とも短い間しか宇都宮にいなかったけれど、本多正純は多大な影響を残し、正純のした街づくりが現在に引き継がれているそうです。

だけれど「釣り天井事件」を機に改易され、秋田に幽閉されて座敷牢で死去したのだとか。私も秋田で正純が閉じ込められていた城に行ったけれど、死ぬまで座敷牢だったという認識がなかったのであまり悲惨だとは思ってませんでした。私の抜けていた認識を主に補完してもらったような気がします。


本多正純とキリシタン


正純は家康がキリシタン迫害に舵を切ることとなる「岡本大八事件」の当事者。岡本大八は正純の家臣で、この人が九州のキリシタン大名有馬晴信に嘘をついて賄賂を受け取ったのですが、それが露見し岡本大八も有馬晴信も処刑されたのです。

元々キリシタン嫌いだった家康は、これを機にキリスト教禁に踏み切り、教会を破却し信徒を摘発するようにさせました。でも私はキリシタンの処遇には関心を持っても、加害者側のその後の行方についてはあまり追っていませんでした。これでは片手落ちですね。

それで今回は栃木に来るように「導かれた」のか――。考えてみれば、日光東照宮もキリシタン迫害者のツートップ家康、家光の墓所だし。用事があって来たと思ってましたが、これも意味があったのねと気付いた瞬間でした (*‘ω‘ *)



展示品

本多正純の頃の物

解説

出土品

ミニチュア

城下町

宇都宮城古地図

古地図・現代図

土塁の上の散策路


資料室からはエレベーターで土塁の上に出ることができて、本丸跡を一望することができます。

現代のテクノロジーを使っていますが、かなり細部まで気を遣って復元されているなと感じました。


城内

土塀

城下

宇都宮城址公園

宇都宮市役所


ボランティアガイドから宇都宮市内のレクチャーを受けたお陰で、ちょっと目を開いて街歩きへ。

宮崎駿は戦時中宇都宮市内に疎開していたんだとか、ジャズの渡辺貞夫の家はあそこだよとか、最近爆発事件があったのはここなんだけど・・・等々、時代と分野の違う情報が頭の中に入り乱れてますが (;´・ω・)


三の丸跡の大イチョウ


さてこちらの大イチョウがある所が三の丸跡。少し高台になっています。ここまで城内だったと思うと、宇都宮城って広かったんだなと感じます。

戦災の記憶も宿す木で、市の天然記念物にも指定されています。

宇都宮は戊辰戦争でも第二次世界大戦でも燃えているんですね。


大イチョウ

高台に

宇都宮空襲

天然記念物

もう一度松が峰教会へ


続いてもう一度カトリック松が峰教会へ。宇都宮城のボランティアガイドさんによると「おかしいなー、いつも開いているはずなのに」ということだったので。

何かのイベントをやっているとしても、そろそろ終わってないかなと期待しながら。

来てみると、入口から中へは入れましたが、聖堂内では何か集まりをしているみたい。

聖堂内


是非とも内部を見てみたいけれど、扉を開けて入って行く勇気はなく・・・、ふと見ると横手に階段が。

二階席から静かに眺めるだけならいいかなと、そろりそろりと階段を上り、二階席に着席。そしてしばしお祈り。主に感謝。

だけど耳に入ってくる話で仰天。依存症の人を支援するカトリック団体の集まりだったらしく、結構ハードな話をしておられます。。

人が写らないように静かに写真を撮って、再びそろりそろりと下りてきました。こういう日だから一般人は中に入れなかったんですね。でも外に人が立ってないので分からなくて入って来ちゃう人がいそうでした。キレイな教会だから、入りたそうにウロウロしてる人を何組が見かけましたし。教会でいろんな社会活動をしているんだなと知りました☆



教会

二階席

聖堂

ステンドグラス

松が峰教会

入口

入口の扉

ファサード

ガーゴイル


聖堂を出て、向かって左手に進むと建物から突き出た奇妙な石造物が。ガーゴイルです。

これは宮沢賢治とここの神父との交流を物語るものだと、先ほどのガイドさんに聞きました。

宮沢賢治自身は宇都宮に来たことはないけれど、賢治の作品にこのガーゴイルが、長靴を履いたカエルとして出てくるのだとか。面白いですね♪



JR宇都宮駅とオブジェ


市内循環バス「きぶな」に乗ってJR駅へ。もう夕方です。駅前のこれが「餃子のビーナス」・・・かな?何か違う気もするなぁ。中国人観光客が写真撮ってるけど。

駅前のイベント広場では餃子屋さんが軒を連ねていて、食欲を刺激されます。テイクアウトで買ってホテルで食べよっと。


ライトアップ

森山欽司像

イベント広場

明日はスーパームーン


見上げると夜空に大きな月が。そっか明日はスーパームーンだとニュースで言ってたな。

街灯と見まがうような光量で、何か見透かされているような感じがしてきます。

天からの眼差しをこんな風にはっきりと感じられたら、普段の行いももう少し改められるかな。そんなことを思いつつ。



宇都宮餃子館のテイクアウト


部屋に帰って宇都宮に来て初の餃子を。美味しいと言おうとすれば言えなくはないけれど、まあ、餃子だから餃子の範囲を超えることはありません。

まあまあ美味しく食べて、たっぷりお祈りして就寝。一人だから何かと心配でよく祈るのは、いい傾向なのかも☆





いつもより大きな月を眺めながら


いつもより大きな月を眺めながら、一瞬、自分と月しか無いように感じました。
その三つ以外のすべてが消え去った世界――。そう思ったら、一番大切なことだけが鮮やかに見えてくるような気がしました。

日々の生活で思い煩うあれこれ。これに振り回されて生きておりますが、そうしたくてしている訳ではありません。見上げることができなくて、地面ばかり人ばかり見ているからこの有様なんでしょう。

もっとちゃんと天を見上げにゃいかんな。大切なことをほったらかして、私でなくてもいい生き方してちゃいかんな、と思います。
旅は人をシンプルにしてくれるものなのかもしれませんね。
今日のような心を忘れないでいたいな。





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